「エドエド-!」 ぼんやりと本を眺めていた人形使いの少年−エドワード・ザイン−は、己を呼ぶ声にふっと顔を上げた 他人にはわからないかもしれない。 「じゃじゃーん! これ見て−! 魔女っ子ルック! メリルさんが作ってくれたの!」 予想通りの笑顔で,しかしその姿は予想からはかけ離れていた。 「メイ…それ、なに?」 「だって今日、ハロウィンだよ! 今から博士にさ、お菓子もらいに行こうよ!」 I-ブレインで検索するエド。 家族の墓地にお参りし、そこで蝋燭をつけるという地方もある。墓地全体が、大きなランタンのように明々と輝く。 「…おか、し?」 「ああ、うん! あのねあのね、ハロウィンには子供は「トリックオアトリート!」っていいながら大人の人達にお菓子をねだって良いんだって! 「…?」 エドが一緒に部屋を出たのを確認して、メイは改めて箒にまたがる。 「…たけ、ぼうき?」 あまりにも言葉足らずで、おそらく普通の人は理解できないだろう疑問を伝えようとするエド。 「これもメリルさん! もうすぐハロウィンだね−、っていいながら貸してくれたの!」 こういうのも親ばかというのだろうか。 「じゃ、いこう!」 「…ねこじゃ、ない」 純粋な疑問のまなざしにたじろぎながら「えーとね、えーとね」と説明を開始するメイ。 「ほら、エドも!」 一瞬きょとんとした後、そろそろとその手を取る。 それを確認して、メイは声を張り上げた。 「じゃ、出発しんこーう!」 二人は,他のみんなが居るはずの研究室に向かって進み始めたーーー 「きゃあああー!?こ、これ、どうやって止まるのー!?」 「トリックオアトリート! お菓子くれなきゃいたずらするよー!」 これらの声と一緒に研究室は大騒ぎになったようだが…それはまた、別のお話。
ハロウィンには個人的になんの関わりがあるわけでもないので、書いてるような事は一切経験ないですが…。 楽しいハロウィンを過ごしてみたかった様な気もしています。 この二人は何となくほのぼのしてるので、大好きです。 なにやらメリルさんがなぞの人になってしまいましたが、これはこれで別に良いのかな?(汗) ハロウィンはケルトの年末、だそうで。それでは皆様、よいお年を(違 ありがとうございました ○画龍 どうも、絵を担当した画龍です。 ふと「メイちゃん魔法士モード」があるなら「メイちゃん魔女っ子モード」なるものがあっても なんらおかしくないのではと思い、気がついたら書いてました。 季節的にもちょうどハロウィンに該当いたしますし。 あと、シャオロンの形状にはつっこまないのが吉かと^^; いい資料がなかったので(笑) ししさんには、お忙しいところSSをつけてもらってありがとうございます。 では。 |
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