FINAL JUDGMENT
〜天使は、治すのが仕事です〜














会議場から少し離れた位置にある診療所の方で、シャロンは待機していた。ハーディンからは『なんらかの形で、重度の怪我人が出たら、治療してあげてください』と言われている。

そして今、かすかな消毒液のにおいが鼻につく小さな部屋で、この診療所の主である女医と一緒に、次から次へと運ばれてくる怪我人の治療に追われていた。余程酷い怪我を負った人には『慈愛の天使ラーズエンジェル』を使おうと思っていたのだが、幸いにも、運ばれてくる怪我人の中には、重度の怪我を負った者は居なかった。

因みに『慈愛の天使』を使用した際の説明は『生まれつきこういう能力を保持しているなの』で通すつもりだった。間違ってもシャロンが『天使』などと言うつもりは無い。万が一でもそんな事をしたら大変なことになってしまう。

運び込まれてきた怪我人の中で、比較的症状が軽い人に話を聞く限りでは、外では、会議中継が途中で止められたことや、身内が会議に参加しており無事なのだろうか、という不安から、会議を再開させる要望、或いは身内の安否に対する不安から、あちらこちらでシティ・ニューデリーの自治軍と、シティ市民がぶつかりあい、発砲事件にまで発展してしまっているようだ。

会議開始から、シャロンは一度たりとも外に出ていないから、その事態を知った時には驚いた。

「……まーったく『賢人会議』ってのは何を考えてるんだかねぇ…」

はーっ、と、外見年齢がおおよそ30代前半で、薄茶色の髪の毛にのちょっとだけウェーブのかかった女医が、額を押さえてため息をつく。

「魔法士がマザーコアにされるのを防ぎたいってのはいいけど、その為に一般市民を巻き込まないでほしいのよね。こっちは大迷惑だわ。なんかさっきも、右肩に怪我をした、金髪のポニーテールの女の子が担ぎ込まれたし……まぁ、シャロンちゃんが治してあげたからよかったけどさ」

金髪のポニーテールの女の子、という単語に、シャロンの肩がわずかに震えた。

それは、かつて、シャロンが『賢人会議』へと潜入した時に出会った少女―――セラのことだったからだ。

「は、はい。大事に至らなくて良かったなの」

「で、その子は、確か安全な場所に避難させられてるって話でしょ?」

「そ、そうなの。だから心配しなくていいなの」

その言葉を口に出した時、ちょっとだけ後ろめたい気持ちに襲われる。

本当は微妙にニュアンスが違うのだが、シャロンは敢えて肯定の返事をしてこの場をやりすごす。何故なら、それ以上の事はシティ・ニューデリーのマザーコア賛成派の中だけでの秘密であり、外部に漏らしてはいけないといわれているからだ。

しかしそれでも、嘘をつくのは、シャロンはどうしても好きになれなかった。

「なら、良かったわね。さて、と……私はちょっと一服してくるから、シャロンちゃん、ちょっとだけ留守番お願いね」

「…お医者さんがタバコすっちゃいけないと思うなの」

「分かってるんだけどね。医者の不養生ってやつかしら?でも、やっぱりやめられないものはやめられないのよ。じゃ、言ってくるわね」

肩をすくめた女医が、向こうの部屋へと姿を消す。

1人残されたシャロンは、脳内で、先ほど起こった出来事を思い出していた。










【 + + + + + + + + + 】













午前中、診療所でシャロンが待機していると、フェイトが、右肩に女の子を担いで診療所に入ってきた。この時、女医さんは所要で少し席をはずしていたので、診療所にはシャロン1人しかいなかった。

その女の子に見覚えがあったシャロンは、一瞬、はっ、として、両手で口を押さえた。間違いなく『賢人会議』の一員、セラことセレスティ・E・クラインだったからだ。

シャロンは以前、マザーコアにされる魔法士を装って『賢人会議』のアジトへと潜入し、その後、由里の協力を得て、マザーコア披検体の子供達を取り返した。

しかしその時に、シャロンが天使の翼を見せた時に、セラが大層興味を持ってくれたので、シャロンはセラに対して、どこか複雑な思いを抱いていた。そして、それと同時に、自分がやってきた事は本当に正しいのかと、迷うようになった。

(……ゼイネスト……ノーテュエル……私、どうしたらいいなの?)

もうこの世にいない2人にどれだけ依存していたかを、思い知らされる瞬間だった。

「……おい、シャロン。なにボーっと惚けてやがる」

「…え?あ、すみませんなのっ」

フェイトに指摘されて、我に返ったシャロンは、あわてて返事をする。どうやら、過去の回想にふけっていたようだ。

「え、えっと、その子は?」

本当なら、フェイトの肩に背負われている少女がセラだということくらいシャロンにはわかっていたが、敢えて『その子』という言葉を使った。因みに、フェイトには、過去にシャロンが由里と協力してマザーコアとなる子供達を取り返した事については話していない。

「あー、なんかしらねぇが、1人でシティ・ニューデリーの街を歩いていたぜ。で、ちゃちゃっと捕らえてきた。ああ、ちと訳あって右肩に怪我をしているから治してやってくれ。それが終わったら、後はおれが然るべき所に連れて行くからよ」

「然るべき所ってどこですか?」

セらを捕らえる事のできた経緯とか、どういう手段を用いたのかとか、色々と聞きたい事は山ほどあったが、どれから聞くべきか迷い、とりあえず、然るべき所、という単語がかなり物騒だったので、それから質問することにした。

「シティ・ニューデリーのマザーコア賛成派の一室だ。こいつさえいれば、あの森羅を使う魔法士…ディーとやらに対する切り札になるからな」

「…要するに、人質作戦ってことなの?」

「まぁ、そんなとこだ。ついでに言うと、こっちとしてもこいつを殺せない。んなことしちまったら、怒り狂ったディーの手でシティ・ニューデリーが血の海にされちまいかねねぇ」

因みに、ディーがセラの為に戦っている、という情報は、ハーディン曰く、以前、シティ・マサチューセッツからディーが逃亡した際にセラという少女を連れていたという情報があったことから推測した、との事らしい。

仮にそうでなくても、仲間が人質に取られていれば、そう易々と手は出せないだろう―――シティ側は、そう考えている。

「なんか酷い言い方なの…」

「ああ、おれは口が悪いから、そういう単語を平然と使うって覚えておいた方がいいぜー」

「脳の片隅に止めておくなの」

「ま、そうしとけ。んじゃ、おれは隣の部屋で休んでっから、終わったら呼んでくれ」

白いシーツの敷かれたパイプベッドの上に片手をひらひらと振って、フェイトはシャロンに許可も取らずに、隣にある休憩室へと向かっていった。

1人残されたシャロンだったが、とりあえず目の前にやるべきことがあると理解して、早速治療を開始する。

目を瞑ったまま、身じろぎ一つしないセラの右肩に、簡素だが包帯が巻かれているのを確認する。

「……これ、フェイトさんがやったなの?」

ちょっとは優しいところがあるかもしれないなの、と心の中で思いながら、包帯をゆっくりとはずしていくと……包帯の下には、高熱を帯びた何かでえぐられたような跡があった。火傷と切り傷の両方によるダメージ。少なくとも、10歳の少女がもらっていい傷ではない。

とっさに両手が動き、口を押さえる。

「酷い怪我なの…すぐに治さなくちゃいけないなの」

目を瞑り、I−ブレインに命令を送る。

(I−ブレイン起動『慈愛の天使』発動)

コンマ0.1秒足らずにして、シャロンの背中に『情報によって構築された、白い天使の翼』が具現化する。『天使』は、その『同調能力』によって、相手を自分の支配下において、自分の思うがままに命令を送れる。

シャロンの場合は、生まれながらにして『相手の傷を癒す点』にのみ特化している特殊系の能力の為、普通の『天使』のように、相手を自分の支配下において、自分の思うがままに命令を送るようなことも、広範囲の相手を取り込むこともできない。最も、その反面、相手の痛みを自分も受けるという『同調能力』の弱点も解消できている。

白い天使の翼がセラの傷口に触れると、わずか数秒にして、セラの右肩の傷は消え去り、元通りの白い肌へと『治癒』される。

他に外傷がありそうな箇所は、I−ブレインで調べた限りではなさそうだった。

額にわずかに汗をかいていたことに気づき、ふぅ、という安堵の息と共に、右腕で額の汗を拭う。

「終わったなの」

セラは相変わらず、わずかな呼吸と共に眠りについている。もしかしたら、睡眠薬でも投与されたのかもしれない、と、シャロンは一瞬だけそう考えた。

「……とりあえず、終わったからフェイトさんを呼ぶなの」

立ち上がろうとして…その足が途中で止まる。

心の中で「セラと話してみたい」という感情が生まれた為だ。

だが、その一方で「そんな事ができるわけが無い」と、心が告げている。何故なら、今のシャロンはシティ側の魔法士で、セラは『賢人会議』側の魔法士―――つまりが、敵同士というわけだ。

(……どうして、こんなに煩わしいなの)

座りなおして、膝の上に置いた両の握りこぶしが、ふるふるとかすかに震えた。

それを分かっていてもなお、やりきれない気持ちが、シャロンの胸に浸透する。

―――シティとか、『賢人会議』とか、そんな煩わしいものに左右されずに、堂々とこの子と話せたら、どれだけいいだろうか。

気がつけば、そんな事を考えるシャロンがいた。

「おーい、まだかー?」

その時、休憩室からフェイトの声。

(……ほんとはセラちゃんと話したいけど……でも、ごめんなさいなの)

シャロンは首を左右に振り、立ち上がる。

「フェイトさん、ちょうど今終わったところなの」

「お、そっか」

がちゃ、と扉を開けて、先ほどと何一つ変わらない姿で、フェイトが姿を現し、そのまま近くにある椅子にどっかりと腰掛けた。

「フェイトさん、この子はどうしてこんな傷を負ったなの?」

「んー、そうだな……強いて言うなら『自滅した』ってとこだな。ああ、それと、おれが直接的に手を下したってわけじゃねぇから、その辺を誤解すんじゃねぇぞ」

フェイトはめんどくさそうに頭をかく。最初に会った時から少しは思っていたのだが、このフェイトという男、結構面倒くさがりな性格らしい。

「自滅、なの?」

「そ、自滅。んー、この前の会議でよ、こいつは世界でも非常にレアな『光使い』なんだってのは聞いてたよな?で、生憎とその『光使い』ってのは、おれの能力との相性が最悪だったんだわ。で、おれはちょいとそれを逆利用して、最終的には物理的衝撃で気絶させて、こいつを捕らえてきたって訳だ」

「…そうだったなの。よく無事ですんだなの」

道理で、セラに右肩以外でダメージがなかったわけである。シャロンは今、改めてその理由に納得した。因みにシャロンはセラの能力についてはおぼろげにだが知っている。『光使い』といえば、荷電粒子砲と、それを発射させる為のデバイスを用いて戦う、遠距離攻撃のエキスパートだ。

「お?心配してくれてんのか?」

「…あまり心配はしてないけど、私、目の前で知っている人に傷ついてもらいたくないだけなの」

シャロンの脳裏に、親しかった2人がシャロンの目の前で息を引き取った時の、シャロンにとって一番思い出したくない記憶が一瞬にしてよぎり、シャロンは自分でも気づかないうちに、顔色が暗くなる。

「……ワケありってか。ま、おれもその辺は詮索しないでおいてやる。それに、お前のその考え、嫌いじゃねぇ」

「ありがとうなの」

「社交辞令だが、どういたしまして、と言っておいてやる……んじゃ、おれはそろそろ行くぜ。『賢人会議』の次の手に備えなきゃいけねぇからな。怪我人の手当てはお前に一任されてるんだから、がんばっとけよ」

フェイトは右肩にセラの体を背負い、立ち上がる。

「んー、やっぱ、こいつ軽いな……」

「女の子なんだから軽い方がいいなの」

「ま、連れていくにも軽い方がやりやすいからな。おれとしてもこの方がいいさ」

そう言って、フェイトは玄関の方へと歩んでいく。

その背中を見て、何か一言だけでも言おうと思った瞬間、シャロンの口から声が出ていた。

「え、ええと、フェイトさん…」

「ん?なんだ?」

ぴたっ、と、一旦足を止めて、フェイトが振り返る。

「と、とりあえず………がんばってなの」

言葉の勢いを殺す事無く、続ける。

実のところ、シャロンとしては、フェイトにはあまりいい印象を持ってないが、それでもやはり、仲間である以上は、気遣う言葉の一つくらいは言っておきたいものだ。

「ん?ホレたか?残念だが」

「そんなわけないなの」

冗談めかすフェイトに、ぴしゃりと一言。

「冗談だっての。ま、気持ちは受け取っておくぜ。んじゃな」

左手をひらひらと振りながら、フェイトは扉を閉めた。










―――それが、数時間前にあった出来事だった。











現在の日付は西暦2199年2月5日、現在時刻は午後6時。シティ住民と軍の衝突も収まってきて、怪我人も殆ど運び込まれなくなった。

シティ住民と軍の衝突の緩和に協力し、現在はシティ・ニューデリーのマザーコア賛成派にあらかじめ伝えておいた非常用の建物へと避難を完了したフェイトから無線を通して情報によると、人々は自宅の扉という扉を硬く閉ざし、窓から兵士達の様子を伺って不安の息を吐いている状態らしい。

今だに、シティ・ニューデリーは混乱の真っ只中にあるということだ。

…だが、そんな中であっても、シャロンは、自分がなすべき事を心の中で決めていた。

(―――もう少し落ち着いたら、会議場に行ってみようなの……もしかしたら、あの中に、怪我した人がいるかもしれないなの)

凛とした目つきで、強く頷く。それは、絶対に変えたくない決意を持った者の瞳だ。

そう、シャロンの能力は、他者を癒す為の力。

赤の他人とはいえ、もし、シャロンの行動が間違っていなければ助かるはずだったのに死んだ人がいたなどという事は、起こしたくない。中央塔で何が起こっているかはわからないが、もしかしたら怪我人がいるかもしれない。その無事を確認したいという気持ちもあった。

シャロンは決めたのだ。目の前に救える命があるのなら、ただ1人の例外もなく救いたいと。何度も何度も思ったことだけど「あの時」のような思いは、もう、二度としたくないのだと。

フェイトの話によれば、会議参加者を家族に持つ人々は、中央塔へと兵士達の監視をかいくぐって潜入しようとして、誰一人として成功していないらしい。

だが、シャロンならば潜入する事に関しての問題は無い。シャロンには『干渉不能の掟ロストルール・イリュージョナル』がある。

シャロンの製作者であるヴォーレーン・イストリーが、どこで見抜いたのかは知らないが、幻影No.17の『シュレディンガーの猫は箱の中』の能力の原理を見抜いて、それを元にして作り上げた、いわば複製品といえる能力。

他者に対して干渉が出来ない反面、自分に対してだけはほぼ自由に存在を書き換えられる能力で、この世のあらゆる攻撃を文字通り素通りさせて完全回避出来る。

但し、その時間は有限で、一瞬だけだが機能が強制停止する瞬間があるために、そこが唯一の弱点となった。

…といっても、コンマ数秒後には再起動出来るので、ピンポイントで攻撃されない限りはほぼ無敵…なのだが、その『ピンポイントで弱点が存在する時間』を引き伸ばされたりすると対抗できない。

最も、シャロンが知る限り、世界で唯一それを可能とする人物はこの場にはいないので、心配する必要はほぼない。

できることなら使いたくないが、攻撃面に関しての心配もあまり無い。

いまや制御可能になった『堕天使の呼び声コール・オブ・ルシファー』で、具現化して質量を経た六枚の赤い翼を武器にして、兵士達を昏倒させればいいだけだ。因みに、この翼の破壊力は相当なものであり、強化カーボンの柱など簡単に砕くほどの威力を保持している。

なお、同室にいる女医は、今日一日ですっかり疲れきってしまったのか、タバコを吸ってから1時間後、怪我人が殆ど運び込まれないのを確認してから、仮眠室へと入っていってしまった。

行くなら、今しかないとシャロンは思った。

女医には申し訳ないが、女医が仮眠していて幸運だと思った。もし女医が起きていれば、この状況で外出を求めるシャロンに対して、絶対とはいえないかもしれないが、首を縦に振らない可能性が非常に高かったからだ。














書き置きを残して、シャロンは診療所の扉を開けた。

扉の先には、真っ暗な世界が広がり、冷たい風がかすかに吹いている。もっともI−ブレインによる温度調節を使えば普通の温度にしか感じない。

「……待っててなの、みなさん」

一言だけぽつりと漏らし、シャロンは、兵士達の、そして、会議参加者の家族のいる中央塔へと駆け出した。

何一つ動く事無く、しんと静まり返った世界の中、シャロンの足音だけが反響しつづけた。


























<To Be Contied………>















―【 キャラトーク 】―









ハーディン
「……おや、今日は僕がキャラトーク担当ですか」

デスヴィン
「そして、俺も呼ばれている」

アルテナ
「あたしもです」

ハーディン
「こういうのもなんですけど…珍しい組み合わせですね」

デスヴィン
「否定はしない」

アルテナ
「でもでも、こういうのも新鮮でいいと思います。それじゃ、今回のお話について語りましょう」













ハーディン
「今回は……今まであまり触れられなかったシャロンさんのお話でしたね」

デスヴィン
「ふむ、こう言っていいのか分からんが……FJになってから、シャロンの出番は少ないからな」

アルテナ
「ブリード君やミリルちゃんも、出番少なくなってるし……DTRの時にいっぱい活躍したからかもしれませんけど」

ハーディン
「実際、FJになってからは、僕達の出番の方が圧倒的に多いですからね…」

デスヴィン
「まぁ、な…。さて、話を戻そう。
 なんというか……『救える命があるなら全て救いたい』か……本職の医者に引けをとらない心構えだな」

アルテナ
「シャロンちゃん、やっぱり、過去の事を…」

ハーディン
「あれは…シャロンさんの性格から考えると、やはり引きずってしまうのは仕方が無いことだと思います。
 そして今、シャロンさんは、自分が持つ力を使って、中央塔に軟禁された人々を助けに行こうとしている……力とは、やはり、弱い立場にある人を守る為に使うべきものなのだと、僕も思います」

デスヴィン
「……ところで、ここまで来てふと思ったのだが、クラウとイントルーダーは、どうしてシャロンを探しに来ないんだ?DTRの最後の方では、探すといっていた筈なのだが……」

アルテナ
「うーん、本当は動きたいけど、動けないって状態かもしれませんよ。あれだけ調べることがあるんですから。それに、シャロンちゃんを探すっていっても、シャロンちゃんが今どこにいるのかも分からない状態だし…闇雲に探しても意味はないし…」

ハーディン
「ですが、シャロンさんが無事だと知らないのは確かに辛いところだと思います。何とかして知らせることができればいいのですが……」

デスヴィン
「それには同意だ」










ハーディン
「さて、今回はこんなところでしょうか」

デスヴィン
「そうだな。なら、誰かが次回予告する頃合か」

アルテナ
「デスヴィンさんがやればいいんじゃないでしょうか?」

デスヴィン
「む?そうか…なら次回は『止めるべき戦い』だ」

ハーディン
「そう来ましたか……さて、この戦いの結末はどうなるのか……」

アルテナ
「誰も死なない結果に終わってくれるのが一番だから、あたしとしてはそうなってほしいわ」











<To Be Contied〜>








[作者コメント]



シャロンには、救えなかった命があった。

そして、目の前に救えることが出来る命が、助けることが出来る命があるなら、手を差し伸べようと誓った。

今回は、そんな彼女の物語でした。



しかし実際、シャロンの戦闘能力って何気に高いんですよね…。

紅い翼で鋼鉄をひしゃげさせることもできますし。

本人が戦いむきな性格をしてない+実際に破壊するシーンがなかったせいで目立たなかったもかもしれませんが。




ではでは。




<作者様サイト>
Moonlight butterfly


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